顧客サービス、フライト予約、オンラインショッピングのいずれにしても、企業はチャットボットの利用を増やしています。しかし、まだ新しい技術として、使い方に失敗する会社が多いです。チャットボットを検討するあなた、その失敗から学べます!
人間コールセンターの終焉か?
誰もが一度は体験したことがあると思います。
ホットラインで終わりのない音楽を聴きながら待ちます。または、サービス番号を呼び出しますが、すでに営業時間外でつながりません。
将来、この問題は発生しないはずです。どんな会社でも24/7つなぐことができるようになります。
米オラクル社は、カスタマーサービス事業が徹底的に見直されると予測しています。同社とインテル社の調査によると、米国企業の60%が既にAI技術を導入している、または検討するそうです。
調査会社のガートナーは、顧客関係の3分の1は人間同士で行うと予測しています。つまり、残りの2分の1は自動ソフトウェアが維持します。
チャットボットとは
チャットボットは名前の通り、チャットを介して自律的にユーザーと対話できるプログラム(ボット)です。開発によって、彼らは学習したり、データを受け取ったり、特定のキーワードやフレーズに反応したりします。最強のチャットボットは人工知能を使うことがあります。
分かりやすく説明しますと、iPhoneのSiriと話すようなものですが、iPhoneに限らずFacebookやLINE、スマートフォンのアプリ、または企業のコーポレートサイトなどで対話できるプログラムです。
ロボットはタスクを行うために開発された“体”を持つ機会のことを指します。(ペッパーくんみたい)
ボットは主にインターネットに存在する(体を持たない)自動化されたタスクを行うために開発されたプログラムです。
定義が曖昧ですが、私は本稿でこういうふうに使い分けます。
どっちみち、チャットボットは買い物やサービスのプロセスを対話に基づいてサポートすることができるプログラムです。
例えば、
- スケジュール管理(グループ内のユーザーのスケジュールを把握して候補を出してくれる)
- 宅配の注文
- レストランの営業時間と予約(グループ内のユーザーのスケジュールを把握した上で)
ビジネスのシーンでも色んな活用法があります。
- Q&Aに答える
- 会社や製品の紹介を24/7にする
- 製品サイト内のリード(見込み顧客)と話して問合せを獲得
- 見込み顧客の質問に答えて適切な製品やサービスを紹介する
- ブログの最新情報を予約投稿して、SNSに自動配信する
- その他
オラクル社が調査したセールスとマーケティング担当のうち、80%が2020年までにこのテクノロジを実装したいと述べています。電話と電子メールは完全に時代遅れのコミュニケーションツールになるとも言われています。
東京オリンピックまで、日本でもチャットボットがブームになりますでしょうか?
海外のチャットボット
ところで、チャットボットのトレンドはどこに始まったでしょうか?
答えは中国です!
しかも、驚異的な部分は、”どこ”ではなくて、”いつから”です。
実は、微信(ウェイシン、WeChat)は2013年以来、ボットのプラットフォームを提供しています!
日本国内の最メッセンジャーアプリLINEも 力 を 入れていますが、中国のWeChatに対する遅れを取り戻すだけです。
中国のWeChatアプリ内で、毎日650百万ユーザーが購入したり、注文したり、予約したりします。
一方、欧米ではFacebook(メッセンジャーとWhastApp)がメッセージプラットフォームとチャットボット業界を支配するのは時間の問題です。
Facebookメッセンジャーには、潜在的なターゲットオーディエンスがある、かつ、多くの企業が既にFacebookファンページを持っているため、ボットを開発するために単純なモジュラーシステムで拡張することができます。今時点、3.4万台のボットがFacebookメッセンジャーのユーザーのお世話をします。
Botlistのウェブサイトには、端末やアプリごとにチャットボットとその概念が掲載されています。毎日、新しいチャットボットが追加されます。
「顧客はできるだけ早く情報を入手したい。チャットボットがこの問題を解決する・・・・ かも。」― suisscom社のMarc Steffen氏
チャットボットの課題
今はチャットボットのブームと言われていますが、ロボットは人間の有効な代用品でしょうか?
小売業から保険、銀行業界など多くの大企業はチャットボットの発展をフォローして、自社でプロジェクトに取り組んでいます。しかし、それらの大部分はまだテスト段階にあるか、または“バズる”ためにこの技術を使用しています。
本音をお話しますと、多くのチャットボットはまだかなり愚かです。
様々なテスト調査によると、わずか数社しか役立つボットを提供できません。
独逸のZeit Online社がテストした天気予報チャットボット「Poncho」はユーザーの不満をよく表します。
早速、私もテストしてみました!
ポンチョくん:横浜で軽い雨です。温度は28度です。
アレックス:大雨?
ポ:ええ、横浜で雨が降っていますよ。
ア:そうだけど、小雨か大雨?
ポ:すみません。理解できません。「help」と入力するか、天気予報について質問してください。
ア:横浜でどんだけ雨が降りますか?
ポ:ごめんなさい、天気は気まぐれです。私は単純な天気予報ボットだけです。今の天気を教えられますけど。
ア:げーっ
因みに、当時はこんな警告がでました・・・・
結論:「横浜 天気」をググった方が速いです。
ビジネスシーンでチャットボットを活用する際に知っておきたい
suisscom社のプロダクトデザイン担当Marc Steffenは誤った期待について警告します。チャットボットは必ず企業にとって適切な技術的解決法を提供すると限りません。
顧客はできるだけ早く情報を入手したい。ターゲットとコンテキストによって、チャットボットがこの問題を解決する・・・・ それとも解決しないかもしれない。たぶん、必要な情報はボットを経由するよりも、通常のウェブサイトで数回クリックするだけでより迅速に見つけることができる。
すなわち、企業は「エンドユーザーにとって人間関係の方が良い?」と常に尋ねなければなりません。人間関係の方が良ければ、チャットボットは余計です。
ボットは、人間がボットより適切に対応できる作業を置き換えるのがおかしいです。むしろ、人間があまりにも遅いところでチャットボットを使うべきです。
チャットボットは本当に普及するか?
もしかして、チャットボットは流行りですか?または企業にとってゲームチェンジャー?
私の推測ですが、チャットボットはまだ中途半端な技術です。アップル社のSiriのように、使うこと自体が楽しいですが、日々の課題を解決するほど必要性はまだ感じません。
いずれにせよ、チャットボットは人工知能の世界への旅の第一歩です。
これに投資する価値があるかどうかは、企業のリソースに存在すべき質問ではなく、顧客が実際にマシンと通信を通じて付加価値を享受しているかどうかによるものです。
ソース:
トップ画像:Bryce Durbin氏